「腸腰筋ってどこにある筋肉?」
「腰痛予防になるって聞いたことあるけど、どうやって鍛えるの?」
「腸腰筋を鍛えて筋トレにメリットあるの?」
私も初めは知りませんでした。趣味のサイクリングの最中に右足の外側に痛みが出て、治療のために接骨院を受診し、整体師さんから「神経的なものだから、『腸腰筋』を鍛えるといいよ」とアドバイスされた時に初めて腸腰筋を意識しました。
意識してから腸腰筋について調べてみると、ビックリするくらい動画や記事が出てきて、しかもどの動画や記事でも腸腰筋を『とても重要な筋肉』と言っていて、自分の足の痛みについても心当たりがたくさんありましたので、学んだケアをし、今ではすっかり足の痛みもなくなりました。
本記事を最後まで読んでいただければ、腸腰筋について深く知ることができることに加え、筋トレとの相性や活かし方についても述べていますので、あなたの筋トレライフに必ず役立ちます。
腸腰筋
大腰筋・小腰筋・腸骨筋の3つの筋肉の総称で、腰椎から腹腔内を通り大腿骨の上方へ走る筋肉で、『上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉』です。
腸腰筋は『インナーマッスル』の一つでもあり、表面的には見たり触れたりしづらく、普段意識する機会も少ない筋肉ですが、筋トレ業界でも注目されている筋肉です。
腸腰筋の役割
股関節を屈曲する、骨盤を前傾する機能を持っており、階段を登る時や靴下を履く時など、足の上げ下げをする時に腸腰筋は働きます。
腸腰筋は重力に抗うことができる筋肉ですので、太ももや膝を上げる、綺麗な姿勢を保つ、腰をS字状に維持するなど、日々の生活の中でも極めて重要な役割を果たしています。また、体幹を安定させる役割も担っているので、運動能力の向上にも役立ちます。
腸腰筋が衰えるとどうなる?
腸腰筋の衰えとは、腸腰筋が硬くなることを指します。運動不足の方、長時間椅子に座っているデスクワークの方、高齢者などは腸腰筋が縮んで硬くなりがちです。腸腰筋が硬く、衰えてしまうと、
- つまづきやすくなる
- 歩くとすぐに疲れる
- 腰痛になりやすくなる
- 猫背や反り腰になる
- 下腹部が出てくる
- お尻が垂れる
- 便秘になる
- 運動能力が低下する
など多くのデメリットがあります。
腸腰筋を鍛えるメリット
腰痛予防
腸腰筋が衰えると骨盤を前傾させる働きが弱まってしまうため、骨盤が後傾し、猫背や下腹部が出てくるといった姿勢の乱れにつながり、腰痛の原因になります。
腸腰筋を鍛えることで良い姿勢が維持できるので、腰痛予防になります。
基礎代謝向上
インナーマッスルである腸腰筋は鍛えることで基礎代謝を高めることができます。基礎代謝が高まると、運動をしていない状態でもエネルギー消費量が増えるため、ダイエット効果があります。
ボディバランス保持
腸腰筋は上半身と下半身を繋いでいる筋肉なので、鍛えることで体幹が安定し、身体のバランスを保つことができます。
筋トレとの相性
腸腰筋を鍛えることの最大のメリットはやはり『健康的な体を手に入れられる』です。当然ですが体調不良で効果的な筋トレはできません。そういう意味でも腸腰筋を鍛えることは筋トレとの相性が抜群に良いと言えます。
また、『連動性』という視点から見ても、良い筋トレは脚を上手く使います。
1つ例を挙げると、ダンベルショルダープレスをイメージしてください。腸腰筋が衰えて硬くなっている状態ではセットアップの状態にまでダンベルを持っていくことすらできません。それどころか骨盤が後傾した状態で高重量を扱うと腰痛という怪我につながってしまいます。
腸腰筋を鍛えることは筋トレをする上でマストであることが分かっていただけたと思います。
腸腰筋の鍛え方
トレーニング方法
基本的に筋トレ前に行う『動的ストレッチ』として取り入れてください。
片足レッグレイズ 30回
やり方
- 仰向けに横になる
- 両手は頭の後ろから腰の後ろへまわす
- 反対の足は立てる
- メインの足は伸ばした状態のまま上げる
- 床につける手前まで下ろして再び上げる
コツ
- メインの足を上げる時に息を吐き、お尻にも力を入れる
- 一定のリズムで足を上げ下げする
- メインの足の付け根(鼠径部)に刺激を感じたら効いている証拠
- 床につけている背中を曲げない
- 足首は90度のまま真っ直ぐ伸ばした状態で上げ下げする
ヒップキャッチ 30回
やり方
- 四つん這いの姿勢をとる
- 両足側面をくっつける
- 首からお尻までを真っ直ぐにする
- お尻を後ろに突き出しながらお尻を踵につける
- 四つん這いの姿勢に戻る
コツ
- 腰を反り過ぎない
- 鼠径部に紙を一枚挟んでいるとイメージしながら行う
- 息を吐きながらお尻を踵につけ、息を吸いながら四つん這いの姿勢に戻す
- 動作はなるべくゆっくり行う
- 鼠径部に刺激を感じたら効いている証拠
片足ニーレイズ 30回
やり方
- 立ち上がった姿勢から始める
- メインの足の膝が90度の高さまで上げる
- つま先を伸ばした状態で戻し、つま先が床につく直前に再び上げる
- バランスを崩しそうであれば、壁の近くで行い、メインの足と同じ方の手を壁につける
コツ
- 背中を曲げない
- 目線は真っ直ぐ前を見る
- 足を上げる時に息を吐き、下ろす時に吸う
- 一定のリズムで足を上げ下げする
- 鼠径部に刺激を感じたら効いている証拠
ストレッチ方法
基本的に筋トレ後に行う『静的ストレッチ』として取り入れてください。
人によって身体の硬い人や柔らかい人がいると思いますが、ストレッチですので無理のない程度で行ってください。
全体的に肩に力を入れないよう、リラックスした状態で行い、ストレッチする部位(腸腰筋)が伸びていることを感じながら行います。
各ポーズ30〜40秒間行い、その間に自然と呼吸をしてください。
まとめ
腸腰筋の硬さは腰痛だけでなく、運動能力の低下にもつながります。正直、腸腰筋が縮み硬く衰えてしまうと日常生活でデメリットしかありません。
この記事で紹介したトレーニングやストレッチを実践することで、腸腰筋がほぐれ、鍛えられますので、腰痛予防・基礎代謝向上・ボディバランス保持につながるはずです。ぜひあなたの筋トレライフに取り入れていただき、健康的な体づくりをしていきましょう。