「筋トレをするとどうして筋肉痛になるの？」
「筋肉痛がある時に無理して筋トレした方がいいの？」
「どれぐらい休息すれば筋肉痛は治るの？」
調子良く筋トレをしても、翌日や２日後には筋肉痛に体が襲われます。筋肉痛の原因について「普段運動していないのに急に無理をしたから」と教わったことがある方もいると思います。
ただ、本当にそうだったんでしょうか？
筋トレをしてマッスルボディを手に入れたいと思っている以上、筋肉痛については避けては通れない道ですので、自分の中でしっかり『筋肉痛』について理解をし、上手に筋肉痛と付き合っていかなければいけません。
本記事では、なぜ筋肉痛が起こるのか、筋肉痛の時のトレーニング方法、筋肉痛との上手な付き合い方について説明していますので、ぜひ最後までご覧になり、筋トレライフの参考にしてください。
筋肉痛の原因とメカニズム
筋肉痛とは、運動によって生じる筋肉の痛みで、以前は『筋肉に疲労物質である乳酸が溜まり筋肉痛を引き起こす』と考えられていましたが、現在では『運動による筋繊維の損傷を修復する際の炎症が痛みを引き起こす』と言われています。
筋肉痛がある時のトレーニング
筋肉痛を和らげるには休息が一番です。筋肉痛は筋繊維の修復が終わっていないことを示しているので、トレーニング効果の面からも、筋肉痛が出ている部位のトレーニングは避けた方が賢明で、筋肉痛が出ている部位以外の筋肉を鍛えることを推奨します。
超回復
損傷した筋繊維は、栄養と休息により、２４〜７２時間かけて徐々に回復していきます。筋肉が回復する時は元に戻るではなく、一旦以前より強くなります。その強い状態で再び適度な刺激を入れることで筋肉はさらに強くなっていきます。つまり、筋トレで『破壊と再生』が繰り返されることで筋繊維や筋組織がより太く、強くなる、このようなサイクルを『超回復』と言います。
ストレッチ
運動前には反動をつけながら体を伸ばす『動的ストレッチ』、運動後は反動をつけずにゆっくり体を伸ばす『静的ストレッチ』を行い、筋肉の緊張を緩めましょう。
ストレッチで筋肉を伸ばしたりしながら体全体を温めると、血行促進に効果的です。トレーニング後の入浴の後には無理のない範囲でストレッチを行いましょう。血行が良くなることで、筋肉痛が和らぎ、疲労回復にもつながります。
痛みを感じる場合は、筋繊維がダメージを受けている状態ですので、無理すると肉離れを起こす可能性があります。ストレッチをした時に違和感があったら、無理に動かさず安静にしましょう。
回復の目安
筋肉痛自体は運動後２４時間から４８時間でピークに達し、その後数日かけて徐々に回復していきます。ただ筋肉痛は治っても、破壊された筋繊維は時間経過と共に修復され続けており、筋繊維の修復には通常４８〜７２時間（２、３日）の休養が必要です。中には４日以上続く場合もありますが、一週間以上筋肉痛が取れない時は整形外科を受診しましょう。
筋肉痛との上手な付き合い方
マッサージ
基本的には、痛みを感じてからのマッサージは推奨しません。痛む箇所に外から力を加えることで、修復途中の筋肉を傷つけ再生を遅らせることになりかねないからです。
ただし、運動直後のマッサージは効果的です。張っている筋肉をほぐし、血行を促進させたり、溜まった老廃物を流す働きがあり、疲労感を軽減してくれます。
入浴
入浴は心と体の疲れをとるだけでなく、リラックス効果も期待できます。もちろん筋肉痛にも効果的です。新陳代謝が活発になり、疲労物質や老廃物の排出が促されます。
温冷交代浴もオススメです。４０℃のお湯に３分、その後３０℃程度のぬるま湯に３０秒浸かることで血行促進され疲労回復効果が期待されます。
過度な温度や時間の入浴は逆効果であり、入浴前後の水分補給も忘れないようにしましょう。
睡眠
運動後、全身を温めてリラックス（入浴）し、良質で低脂肪のタンパク質、糖質や脂質の代謝を助けるビタミンなど必要な栄養を補給（食事）したら、十分な睡眠をとって、体をしっかり休ませましょう。
ベッドや布団で横になってから１〜３時間後は成長ホルモンの分泌が盛んになるゴールデンタイムです。成長ホルモンは筋肉の修復を効果的に促すと言われています。
睡眠には緊張した筋肉を緩める効果もあります。筋肉痛を長引かせず、運動パフォーマンスを向上させるために十分な睡眠は欠かせません。
運動前のウォームアップと運動後のクールダウン
ウォームアップにより筋肉が温まり、柔軟性が向上します。クールダウンによって筋肉の緊張が和らぎ、回復が促進されます。
主の筋トレがメインとなりウォームアップやクールダウンは疎かになりがちですが、運動前後には筋肉成長やパフォーマンスアップの秘訣がたくさん詰まっています。運動前に体を目覚めさせる、運動後に体を労るという習慣をつけましょう
まとめ
筋肉痛の時は、入浴やマッサージなどを活用して体を休養することが大切です。それでもどうしても筋トレをしたい時は、筋肉痛以外の部位のトレーニングをしましょう。
筋肉を成長させたいのであれば、筋肉痛は避けては通れません。トレーニングの質や内容ばかりを考えず、超回復について今一度頭の中で整理し、トレーニング前後のマッサージ、ストレッチ、睡眠、入浴などの質などにも着目して筋肉痛と上手く付き合っていく筋トレライフを送ってほしいと思います。
紹介はしませんでしたが、睡眠やクールダウン以外でも、効果的な栄養を摂取することも大切です。ビタミンB１やBCAAを多く含む食品やサプリメントを利用して、筋肉痛とうまく付き合っていきましょう
